老巡査 cover art

老巡査

Preview

Try Premium Plus free
1 credit a month to buy any audiobook in our entire collection.
Access to thousands of additional audiobooks and Originals from the Plus Catalogue.
Member-only deals & discounts.
Auto-renews at $16.45/mo after 30 days. Cancel anytime.

老巡査

By: 夢野 久作
Narrated by: あべわき
Try Premium Plus free

$16.45 per month after 30 days. Cancel anytime.

Buy Now for $9.99

Buy Now for $9.99

Confirm Purchase
Pay using voucher balance (if applicable) then card ending in
By confirming your purchase, you agree to Audible's Conditions Of Use and Privacy Notice and authorise Audible to charge your designated credit card or another available credit card on file.
Cancel

About this listen

<内容紹介>
睦田老巡査は、足元に落ちていた金口の巻きタバコの吸いさしを見つけた。そこらに灰が散らばっており、今しがた投げ捨てたものだったが、火は完全に消えていた。
睦田巡査は失望して力ない手つきでメガネを外した。睦田巡査はこれまでもこうした機会を逃し続けていた。金口のタバコを吸っている人間がどんな人か考えれば、何かの事件の鍵になるかもしれない。
睦田巡査は五十を超えており、まだ部長にもなれずにいた。巡回を続けながらも功績も過失もなく平凡に巡査生涯を過ごしていた。何か事件が起こる度に、この仕事は自分に向かないと考えていたが、病身の妻と大勢の子供のことを考えると、辞職することはできなかった。
前署長のお情けで、東京郊外の平和な別荘地であるK村の駐在所に回され、何とか暮らせるようになっていた。そして、睦田巡査は巡回する度に事件が起こらないことを祈っていた。泥棒一つ捕まえたことがない彼の心からの悲しい願いだったのだ。
そして、睦田巡査はこの気に及んでも、先ほどの金口のタバコのことを忘れてしまい、そのまま巡回を終えてしまった。そして、翌朝のこと。彼が巡回した受持区域内のある富豪宅で強盗事件が起こった。

なんと、その事件が起こった時間が、睦田巡査が巡回している時間とぴったり一致したのだ。

<夢野久作(ゆめの・きゅうさく)>
日本の小説家、SF作家、探偵小説家、幻想文学作家。
1889年(明治22年)1月4日 - 1936年(昭和11年)3月11日。
他の筆名に海若藍平、香倶土三鳥など。現在では、夢久、夢Qなどと呼ばれることもある。福岡県福岡市出身。日本探偵小説三大奇書の一つに数えられる畢生の奇書『ドグラ・マグラ』をはじめ、怪奇色と幻想性の色濃い作風で名高い。またホラー的な作品もある。

©2018 Pan Rolling
Asian Literary Fiction

What listeners say about 老巡査

Average Customer Ratings

Reviews - Please select the tabs below to change the source of reviews.

In the spirit of reconciliation, Audible acknowledges the Traditional Custodians of country throughout Australia and their connections to land, sea and community. We pay our respect to their elders past and present and extend that respect to all Aboriginal and Torres Strait Islander peoples today.